バスの運転手が大変といわれる理由
バスやタクシーなど、乗用車の運転手は安全第一。しかし何らかの理由で免許停止処分になってしまったらどうなるのでしょうか?ここでは、運転手が免停になったときの基礎知識を紹介します。
バスの運転手が大変といわれる理由
疲れや眠気との闘い
バス運転手の最大の悩みは、体の疲れや眠気との闘いです。不規則なシフト、長距離運転、過剰なストレスなど、運転手にとって慢性的な疲れを呼び起こす原因は至るところにあります。
疲れを癒すには睡眠が一番の対処法ですが、まとまった休みが取りづらいことも悩みのひとつ。夜行バスなど、長距離を運転する場合は緊張状態から寝付きが悪くなり、睡眠時間に悪影響をもたらすことも少なくありません。
また、退職者が出てからなかなか応募がない、または慢性的な人手不足に悩んでいる事業所では、シフトを埋めるために一人あたりの労働時間を伸ばしているところもあります。そのような職場環境では、運転時間も延びる傾向にあり、時間ギリギリまで休みにくいものです。
仕事のシフトが決まっていても、たびたび変更になり不規則なスケジュールにならざるを得ない事業所もあります。出勤時間が変更になると生活習慣を急に変えざるを得なくなり、その結果休息が取れずに疲れたまま出勤することも。
職場環境や労働条件にもよりますが、ただでさえストレスの多い運転手の仕事が職場の都合で不規則なものになると、さらにストレスを受けることになります。まとまった睡眠時間を確保できれば良いのですが、自宅から会社までが遠いと、出勤そのものも大きなストレスになってしまいます。
時間厳守がストレスに
バスの運転手は常に時間に追われています。朝、定時にバスに乗り込み、1分刻みで運行。終業まで気を抜くことはできません。
集中して物事に取り組める方には向いていますが、路面状況で遅延などが起きると、乗客からはすぐにクレームが入ります。路線によっては必ず遅れが生じる場合もあり、そのつどクレームに対応しなければならないのも精神的な負担に。
比較的楽な路線でも時間厳守に変わりはありませんから、仕事に慣れないうちは時間厳守がストレスになることも。そのため、経験を積んで仕事に慣れつつ、こまめに時間のチェックを行なう習慣を付けていくことが大切です。
運転手が大変と感じていること
どんな状況にも対応しなければならない
バスの運転手は、道路事情や交通状況に詳しくなければなりません。しかし実際にはそれだけではなく、突然の迂回や大渋滞への対処、イベントで道路が封鎖されたり、災害発生時に対処したりと、さまざまな状況に適応する必要があります。
突然外国人観光客が乗車して道を尋ねてきたり、車椅子や杖をついた人を介助したりと、乗客に寄り添うこともしばしば。コミュニケーション能力が鍛えられますが、そのぶん時間のロスが気になるところ。
また、道路や路面の状態は一定ではありません。どのような状況にも臨機応変に対応しなければならないので、イレギュラーな状況が発生する可能性を踏まえた上で、運転に臨む必要があります。
トイレに行けない
バスの運転手は基本的に運転席で一日の多くを過ごします。路線バスは時間通りの運行を厳守しなければならず、コースの変更やトイレ休憩などができません。
そのため、乗車前に必ずトイレに行って用を足しておき、水分の摂取を控えたり、お腹の具合を調節したりと工夫しなければなりません。
日々の体調管理が大切
運転手にとっては、免停は収入に関わる重要な問題です。運転ができないだけではなく、会社の信用を下げたとして解雇になってしまうケースも考えられますので、普段から交通ルールを守って正しく運転することが基本となります。
輸送中や移動中はさまざまな事情で、急ぎの運転をしなければならない場合があります。しかし急いでいるときほど集中力を欠き、事故などにつながる恐れがありますので、スピード違反にならないように対策をとることが大切です。