タクシードライバーの仕事内容
法人タクシーと個人タクシー
タクシードライバーは、タクシーに人を乗せて目的地まで運ぶ仕事です。
タクシーには、大きく分けて「法人タクシー」と「個人タクシー」の2種類があります。
前者はタクシー会社が保有するタクシーで、ドライバーは会社の社員として働きます。後者の場合はドライバー個人が所有するタクシーであり、身分は個人事業主となります。
個人タクシーのドライバーになると、経済的自由と時間的自由を得ることができますが、なるためには一定期間以上の乗務経験や無事故無違反であることなどが求められるため、まずはタクシー会社のドライバーとして経験を積む必要があります。
介護タクシー
介護タクシーとは、介護保険(訪問介護)を利用するタクシーのこと、もしくは車いすや寝台のまま乗車することができるタクシーのことを指します。呼び名に対して細かい規定はありません。タクシー会社によって異なりますが、前者を「介護保険タクシー」、後者を「介護タクシー」と呼ぶ場合があります。
介護が必要な方がタクシーを利用する場合に介護保険が適用されるサービスがこの介護保険タクシーに当たります。介護保険が適用されるため、利用者が支払う運賃も10分の1と安くなります。
介護保険タクシーとして人を自動車に乗せるには、第2種運転免許だけでなく、介護職員初任者研修(旧ホームへルパー2級)の資格が必要です。
・業務内容は?
一般的に現地についてドアを開くのがタクシーですが、介護保険タクシーはベッドtoベッドが基本です。
冒頭で紹介した車いすが乗せるようにできているだけの介護タクシーでは、利用者を玄関で待ち、また玄関前まで送るドアtoドアの仕事になるため、業務内容に大きな違いがあります。
タクシードライバーはベッドでの更衣介助に始まり、トイレ介助なども行います。制度では「通院等乗降介助」と呼ばれ、身体介護、掃除や調理などの訪問介護も含まれています。乗車し病院など外出先での受診等の介助も仕事になります。
・介護保険タクシーのドライバーになるには
タクシードライバーが介護保険タクシーのドライバーになるには、第2種運転免許の他に、介護職員初任者研修を受けなければいけません。この資格は、廃止されたホームへルパー2級と同等の資格です。このため以前ホームヘルパー2級を取得している方は新たに資格を取りなおす必要はありません。履歴書には「訪問介護員2級要請研修課程修了」と記載すれば問題ありません。
また、介護福祉士実務者研修(旧・介護職員基礎研修、旧・ホームヘルパー1級)、介護福祉士でも介護保険ドライバーのドライバーになることができます。
タクシードライバーの仕事の流れ
タクシードライバーの生活は、オフィスで事務などを行う一般的な会社員のそれとはだいぶ異なるものとなっています。
タクシー会社に勤務する場合、1日あたり15時間〜20時間働くことが一般的で、出勤日と休日を交互に繰り返します。1日の勤務時間は長いですが、もちろんずっと運転し続けるわけではありません。
お客さまありきの仕事ですから、タクシーに乗りたいと考えているお客さまを見つけることも仕事の一部です。
たとえば、走りながらお客さまを探す「流し営業」のほか、駅・ホテルなどのタクシー乗り場に付けてお客さまを待ったり、会社から入る無線に従ってお客さまを迎えに行くこともあります。
電車やバスの運行がない深夜から早朝にかけての時間帯は、タクシードライバーの稼ぎどきとなります。
タクシードライバーは「歩合給」となっていることが多いため、限られた時間内に、できるだけ多くのお客さまを乗せる努力が必要になります。